知財検定を受ける前に・・・

2023年11月21日

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国家資格である、知的財産管理技能検定についてのページです。

このページに辿り着いたということは、知的財産管理技能検定に興味があって、検索したからだと思います。

なので、公式HPに書いてあることを今更詳しく述べることは致しません。

知的財産教育協会さんの、「知的財産管理技能検定」のページをご覧下さい。

試験の概要や、受検方法など詳しく載っています。

書いていないことをちょろっと私見交えてお話ししたいと思います。

 

知的財産管理技能検定とは

あらためて、どんな資格かというと、知財マネジメントに関する技能の習得レベルを公的に証明するための国家試験です。

国家試験という響き、国家資格というブランドはありますが、、、

知的財産管理技能士を名乗ることができるようになる名称独占資格で、独占業務はないです。

弁理士の下位資格って感じですね。

なんとなく、自分の知財レベルを証明するってのが主目的。

特許を取る一般人は少ないから、著作権に絞った認定資格なんかの方が勉強としては良いという意見もある。

個人的には、「国家資格」であるということや、幅広く見識を深めることを重視してチョイス!

そもそも、名称独占だから、本当に極めたいなら弁理士目指すべし。

あくまでも、ビジネス上の一般教養としての延長で勉強するならば、こっちのほうが良いと思いました。

 

試験の方法と合格率、合格基準

知的財産管理技能検定2級の合格率は学科、実技ともに平均約40%程度らしい。

学科、実技ともに合格基準点は80%以上

ともに、試験時間は60分で、記述式とはいえ、だいたいが選択式なので、○か×かとかが多い。

印象として、実技はケースが出てそれに対して○×判定後に理由を選ぶものが多いけど、実際に問われていることは学科と似たようなものかなあ。

60%、70%ではなくて、80%以上ってのがラインとしてはそこそこ難しい部類かも知れない。

年に3回くらい試験があるから、2~3回受ける気持ちでいれば、まあ受かるでしょって感じはする。

そう考えると、最終的な取得自体は難しくなさそう。

受験費用は高め。

 

試験の難易度

わたし個人の見解では、国家試験の中ではやや簡単な部類に入ると思っています。

本当は「簡単」に分類したいのですが、合格基準が80%という得点率がちょっと厳しいかな?という考えで、「やや簡単」にしました。

色々なサイトを見ると、2級の合格まで、「平均勉強時間 100時間」となっていることが多いです。

3級未受験でも、実務経験なくても、法律関係全くわからなくても、完全初学者でも「妥当な勉強時間かなぁ」という印象。

他の国家資格が得点率60%とか、70%をラインにしてることが多かったりするので、80%ってのはそこそこキツい。

それくらいで、逆にそれ以外はそこまで難易度が高い要因にはならない気がします。

 

合格のための勉強方法

国家試験対策の超基本戦略がそのままあてはまります。

つまり、「過去問を解いて、覚える」 これだけです。

100%暗記科目です。

文章読解力は最低限で大丈夫で、理解している必要もさほどありません。

テキスト読む → まとめをつくる → 問題集を解く → 過去問解く という正攻法?は非効率で、国家試験の勉強としては良くないと言われることが多いです。

理由としては、テキストを読むだけで膨大な時間がかかり、理解して概略を覚えるだけで2~3周する必要があり、労力が大きいから。

かつ、まとめなんか作ろうものなら、時間がいくらあっても足りません。

なので、、、、

①テキスト(一番簡単なヤツ)を1回だけ流し読み → 過去問をひたすら繰り返し解き、解説を覚える

②いきなり過去問を解き、簡単にまとめつつ、ひたすら繰り返して、解説を覚える テキストは辞書として利用

どちらかが、国家試験対策の勉強のスタンダードです。

資格によって、学問的な難しさが異なるので、使い分けが必要ですが、知財検定は②でOKです。

仮にまとめを作ったとしても、たいした労力になりません。

ボリュームと難易度がそこまでないので、多少非効率に勉強しても十分合格できます。

 

試験範囲

ざっくりと、下記の通り。

過去問を見た感じだと、特許法と著作権法が大部分を占めてました。

ただ、全体的に満遍なく出てる印象があって、「捨て範囲」「捨て科目」っていうのは顕著ではないかな。

合格の得点率が80%と高めだから、10%とかを捨てると最終的に痛いというのもある。

網羅学習の必要はありそう。

とはいえ、特許法と著作権を重点的にやるというのは必須です。

管理
 法務:各項目に関連する法律
 リスクマネジメント:各項目に関連する法律
創造(調達)
 調査:各項目に関連する法律
保護(競争力のデザイン)
 ブランド保護:商標法・不正競争防止法
 技術保護:特許法・実用新案法・種苗法
 コンテンツ保護:著作権法
 デザイン保護:意匠法
活用
 契約:民法・独占禁止法
 エンフォースメント:侵害に対する対応
関係法規:弁理士法・関税法などに関する初歩的な知識(条約知識を含む)

上記が試験範囲になるのだけれど、関係法規別に学習していくことになる。

なので、勉強するときは、以下の分類で学習します。

(1)民法(特に契約関係法規)
(2)特許法
(3)実用新案法
(4)意匠法
(5)商標法
(6)不正競争防止法
(7)独占禁止法
(8)関税法
(9)外国為替及び外国貿易法
(10)著作権法
(11)種苗法
(12)特定農林水産物等の名称の保護に関する法律
(13)パリ条約
(14)特許協力条約
(15)TRIPS協定
(16)マドリッド協定議定書
(17)ハーグ協定
(18)ベルヌ条約
(19)商標法に関するシンガポール条約
(20)特許法条約
(21)弁理士法